よく女性の護身術として、合気道などを思い浮かべる方もおられるでしょう。
しかし、実際、立ち技関節技(手首をひねり上げて投げ飛ばす、もしくは押さえ込む技)は、相手が自分より体力
があれば、まず不可能な選択肢、というか選択したら死です(笑)
そもそも女性の護身術なんて存在しない、と、言い切る武道家の方もおられるぐらい、ほんとうのガチンコの戦い
は厳しいものなのです。
そんなことはない、ちゃんとどんなに強力な者にもたれてもかけられる達人がいる、という意見もあるでしょう。
何しろ私もその一人です。どんなに強力な、体格のいい方につかまれても立ち関節技をかけられます。
しかしこれは、相手が足を固定してくれる場合のみです。つまり手首などを強力に握って、なおかつジッとしてくれないと掛からないわけです。
自由攻防のスパーリングの中で、そんな都合のいい瞬間なんてこないです。型の中の技は本当の技ではありません。スパーリングの中で使える技しか実際には使えないものなんです。
スパーリングでパンチしか決まらないなら、パンチしか使えない、という自覚を持っていたほうがいい。その他に何百個も技を知っていたとしても、です。
相手はこちらが腕をひねり上げようとの素振りをしただけで、パッと手を離すか、あるいは重心をずらすために足を裁きつつ間合いを切ってしまいます。
これは超がつくほどドンくさいタイプはあるいは・・ですが、素人でも当たり前に、本能的にそのぐらいはやります。
いやいや、当身をいれて、動きを止めてからかけるんだよ・・というなら、自由に動き回り、カウンターまで狙ってくる相手にパンチやキックを当てる練習を十二分にこなしているか、を聞いてみてください。
それができないなら、当身をいれてからかける・・という仮定の後の技は、全く意味を成さないのです。
なので、結局は、バランスよく力を秘めて立ち、移動し、手足腰の一致した状態で相手の中心を奪う・・という練習しかないわけです。そこから殴る蹴る、もしくは投げる、ということです。
それができると、技を知ってる人ではなくて、技が自然と出る人になる。
カンフーをマスターすれば、動けば技になり、相手を自然と制することができるようになるわけです。
女性でも、自己の最大値まで強くなれます。
体格にもよるし努力次第でしょうが、少なくとも・・大の男からガチで逃げ切る能力は身につくと思います。
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