これはけっこう多いですね。
パンチで打たれすぎてパンチドランかー的脳萎縮が起きてる場合もあるでしょうが・・
やっぱり格闘技ってスポーツだから、というのが理由だと思います。
スポーツはルールさえ守れば、本気でボコボコにしていい環境。数分間の宴。ただそれだけでいい。
実戦は違います。
後からナイフで刺してもいいし、仲間をあつめてフクロにしてもいいし、放火してもいい?
とにかく何されても「ズルイよ~」なんて言えない。
要は、武術家の戦いというのは・・
日常生活と完全に地続き、というか日常そのもの・・なわけです。
負けたら死。ブザマな勝ち方だとブタ箱行きで、これも社会的には死に近い。
このような意識で「戦い」に臨む。日常を賭して・・。
あるいは回避して勝つ。あるいは無視して勝つ。説得して勝つ。これらもKO以上の価値ある勝利です。
ジムでグローブ付けたり、道着きてテーピング巻いて・・さあやろうぜこのルールでなっ!!ってのは実戦じゃない。
いわば休日のゴルフみたいなもんです。
実戦は誰も守ってくれない。法律や国家権力すらも敵に回りかねない。
武術は、いわば無法地帯を生き抜き、また日常に復帰する術なわけです。
なので日常のいついかなる時も、油断してはいけない。
また同時に、自分が一社会人であることも当然忘れることはない。
ひたすらに強さを求める、武人としての狂気の世界と、社会人としての・・ある程度の良識との折り合いで生き抜いていく。
これが現代武術家の処世術であると思います。
格闘家にはそういう美意識というか・・
矜持が育ってない場合が多いですね・・チャンピオンでも。。
当道場の会員の方は皆・・分かってる方々ですね、オトナですしね。
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