K-1から総合格闘技団体プライドなどで活躍した、けっこう老けた?ミルコクロコップ選手VS柔道金メダリスト石井選手の最新試合映像です。
まず何も先入観なしでご覧いただきたい。
見たという前提で解説しますと、序盤にミルコのローキックを、石井が待ち構えたようにつかんでテイクダウン。
ミルコ、クロスガード(下の体勢から足で相手に胴締めを掛けて動きを封じる)で石井攻めあぐねる内に、
下から肘打ちを数発見舞い、石井前頭部に裂傷を負う・・
で、試合続行不可となって終わり。。格闘技の試合としてつまらない・・のはルールのせいですね。
ひじ無しのルールにしとけば、こんな余計な怪我しないだろうから、普通に総合力の勝負になったでしょう。
もっとも、そうだとしてもスッキリどちらかが勝つという展開はなさそうながら・・
スタミナは石井のほうがあるでしょうし、もう年のミルコは後半勝負はできなかったことでしょう。。
ただ、お分かりだと思いますが、これはガチの試合ではあるけどもリアルファイトではない。
もし路上のリアルファイトなら、下からも上からも刺される可能性があるので不用意に組むのは危険です。
とくに下になると重力込みの振り下ろしパンチ&ナイフ&持ち上げての後頭部アスファルト打ちつけ、のコラボレーションを防ぎながら寝技をきめる、という離れ業を要求される。
このミルコのように、下からすら致命傷になる刺突は十分に行えるわけで、悠長に抱っこしてるヒマなどないんですね。
総合格闘技もK-1も、ルールがあってこそあの形になるのであって、あれは実戦では全く無いと思いますね。
総合ルールですらパンチも迂闊に出せないし、まして蹴りはリスク高い。
路上では組んで投げ倒して、押さえ込んですらセーフティではありません。
結局は練習の際、毎回私がお見せする両手推手がもっとも実戦に近いというか・・相手がナイフ等を持っていたら素人でも本能的にある程度の間合いを保とうとするはずですが・・それをさらに緻密に徹底していくと、両手推手になります。
急所にしか攻撃しないなら、実はパンチ力もキック力も、スタミナさえもほとんど必要としないんです。
ただバランスよく力を秘めて動き続けることだけでOK.。
すぐヘトヘトになるような動きは実戦向きではありません。
スッと動いて、サッと終わるのが至上です。組むなら完全に相手を制してから組む。
見世物としては最低品?かもしれませんが、現実的にはそれがもっとも安全です。
一か八かのバクチ術と、たった一つの命の守り方の違い、と言えば、その本質的相違が明らかになる気がします。
競技スポーツの中の動きをそのままリアルファイトで使うのは、ド素人が見よう見真似のプロレス技?を出してみるのと同じぐらい危険だと思います。
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